清水寺だけじゃない!徒歩25分で出会える、幻想的な紅葉ライトアップ

京都の紅葉ライトアップといえば清水寺が有名ですが、実はそのすぐ近くに、知る人ぞ知る穴場スポットがあります。
それが東山区にある『青蓮院』。静かな庭園に広がる紅葉が、幻想的な光に包まれる夜は、まるで別世界。混雑を避けて、ゆったりと秋の京都を楽しみたい方にぴったりの場所です。
今回は、清水寺から徒歩圏でアクセスできる青蓮院の紅葉ライトアップの魅力を徹底解説します。
青蓮院とは?清水寺から徒歩で行ける穴場スポット
京都・東山区にある青蓮院(しょうれんいん)は、天台宗の門跡寺院として知られる格式高い寺院です。かつて皇族や貴族が住職を務めた由緒ある場所で、静かな庭園と美しい建築が魅力。特に秋の紅葉シーズンには、夜間ライトアップが行われ、幻想的な光に包まれた紅葉を楽しめます。
清水寺から青蓮院までは徒歩約25分。少し距離はありますが、途中には知恩院や円山公園など京都らしい風景が広がり、散策しながら向かうのもおすすめです。「清水寺のライトアップは混雑が心配…」という方にとって、青蓮院は穴場スポット。ゆったりと紅葉を楽しみたい方にぴったりの場所です。
紅葉ライトアップの開催期間・時間・料金
青蓮院の紅葉ライトアップは、2025年11月7日(金)から12月7日(日)までの約1か月間にわたって開催されます。秋の京都が最も美しく彩られるこの時期、格式ある門跡寺院が幻想的な光に包まれ、訪れる人々を魅了します。5年ぶりの開催です。
ライトアップの時間は18:00〜22:00(最終受付は21:30)。昼夜入れ替え制のため、夜の拝観はこの時間帯に限られます。庭園や竹林、大楠などが約1,000灯の照明で照らされ、まるで光の芸術作品のような空間が広がります。本院のみの開催で、将軍塚青龍殿は実施いたしません。
拝観料
- 大人:1,000円
- 小中高校生:500円
- 団体(30名以上)の場合は割引あり:大人800円、小中高校生400円
※事前予約は不要ですが、混雑を避けたい方は平日の訪問がおすすめです。
アクセス方法:清水寺から徒歩25分で行ける?
青蓮院は清水寺から徒歩約25分の距離にあります。少し歩きますが、途中には京都らしい風情を楽しめるスポットが点在しているので、散策しながら向かうのもおすすめです。
徒歩ルートの概要
- 清水寺を出発し、三年坂・二年坂を通って円山公園方面へ。
- 円山公園を抜けると、知恩院の大きな三門が見えてきます。
- 知恩院を過ぎると、青蓮院の入口に到着。
道中には京都らしい町並みやカフェ、土産物店が並び、ライトアップ前の夕方散策にもぴったりです。
徒歩で行くメリット
- 清水寺や知恩院など、京都の名所を一度に楽しめる。
- 紅葉シーズンの夜景をゆっくり堪能できる。
注意点
- 夜間は足元が暗い場所もあるので、歩きやすい靴をおすすめします。
- 所要時間は約25分ですが、写真撮影や寄り道をすると30分以上かかることもあります。
青蓮院ライトアップの見どころ
青蓮院のライトアップは、ただ紅葉を照らすだけではありません。庭園全体が光の演出で幻想的な空間に変わり、訪れる人を非日常へと誘います。特に注目したいポイントは次の3つです。
庭園を彩る紅葉と光のコントラスト
青蓮院の庭園は、広々とした芝生と池を中心に紅葉が配置され、ライトアップによって赤やオレンジの葉が鮮やかに浮かび上がります。水面に映る紅葉のリフレクションは、写真映え間違いなし。
竹林のライトアップ
境内の竹林もライトアップされ、緑と光が織りなす幻想的な雰囲気を楽しめます。竹の間から漏れる光が、まるで光の回廊のような美しさを演出。
樹齢数百年の大楠(おおくす)
青蓮院のシンボルともいえる大楠は、ライトアップでさらに迫力を増します。歴史を感じさせる巨木が、光に包まれて神秘的な存在感を放ちます。
おすすめ撮影スポット
- 池の周辺(紅葉のリフレクション)
- 竹林の小径
- 大楠の根元から見上げるアングル
ポイント
三脚は使用不可なので、手ブレ防止のためスマホやカメラの夜景モードを活用しましょう。

混雑状況とおすすめ時間帯
紅葉ライトアップの期間中、青蓮院は比較的穴場ですが、週末や祝日はやはり混雑します。特に18:00〜19:00の入場開始直後は、ライトアップを一目見ようとする人で賑わいます。
混雑が予想される時間帯
土日祝の18:00〜19:30:清水寺や知恩院のライトアップと合わせて訪れる人が多いため、入口付近で待ち時間が発生することも。
おすすめの時間帯
- 平日の19:30以降:団体客や観光ツアーが引いた後で、ゆったりと庭園を楽しめます。
- 閉門間際の21:00〜21:30:人が少なく、静かな雰囲気で写真撮影にも最適。ただし、滞在時間は短めになるので注意。
混雑回避のコツ
- 清水寺や知恩院のライトアップと時間をずらす。
- 平日を選ぶことで、ほぼ待ち時間なしで入場可能。
京阪三条駅から青蓮院へのアクセス方法
徒歩で行く(おすすめ)
- 距離:約985m
- 所要時間:約13分
- ルート:京阪三条駅 → 三条通を東へ → 東山三条交差点 → 神宮道を南へ → 青蓮院門跡到着
- ポイント:鴨川や三条通の町並みを楽しみながら歩ける散策ルート。
地下鉄で行く
- 京阪三条駅直結の地下鉄東西線「三条京阪駅」から乗車 → 東山駅で下車
- 所要時間:約2分(乗車)+徒歩約9分
- 料金:220円
- 徒歩ルート:東山駅から神宮道を南へ約650m
- ポイント:渋滞なしでスムーズ。
市バスで行く
- 乗り場:京阪三条駅前バス停
- 系統:市バス 5号系統(銀閣寺・岩倉行)
- 降車バス停:神宮道
- 所要時間:約10分(渋滞時は+10分)
- 料金:230円
- 徒歩:バス停から青蓮院まで約3分
- ポイント:荷物が多い場合や雨の日に便利。
おすすめは?
- 散策を楽しみたいなら徒歩(約13分)
- 雨の日や荷物が多いなら市バス
- 渋滞を避けたいなら地下鉄東西線
阪急京都河原町駅から青蓮院へのアクセス方法
徒歩で約20分(祇園・円山公園経由)おすすめ
ルートは、四条通を東へ進み、八坂神社を通り抜けて円山公園へ。その北側に青蓮院があります。途中で祇園商店街や八坂神社を経由するので、散策を楽しめるルートです。
市バス利用(約15分)
京都河原町駅から徒歩で四条京阪前まで移動し、市バス5系統(銀閣寺・岩倉行)に乗車 → 神宮道バス停で下車 → 徒歩約3分で青蓮院。
JR京都駅から青蓮院へのアクセス方法
市バス利用(最も簡単)
- 乗り場:京都駅バスターミナル A1乗り場
- 系統:市バス 5系統(銀閣寺・岩倉行) または 100系統(清水寺・銀閣寺行)
- 降車バス停:神宮道
- 所要時間:約30分(渋滞時は+15分)
- 徒歩:バス停から青蓮院まで約3〜5分
地下鉄利用(渋滞回避)
- 京都駅 → 地下鉄烏丸線(国際会館行) → 烏丸御池駅で乗り換え → 地下鉄東西線(六地蔵行) → 東山駅
- 所要時間:約16〜20分
- 徒歩:東山駅から青蓮院まで約9分(約650m)
青蓮院の歴史
青蓮院(しょうれんいん)は、京都市東山区にある天台宗の門跡寺院で、皇族や摂関家の子弟が代々住職を務める格式高い寺院として知られています。別名「青蓮院門跡」や、江戸時代に仮御所となったことから「粟田御所」とも呼ばれます。
起源は比叡山の青蓮坊
青蓮院の始まりは、平安時代初期に伝教大師・最澄が比叡山延暦寺を開いた際に建てた僧侶の住坊「青蓮坊」です。この坊は慈覚大師・円仁など高名な僧侶の住居となり、比叡山東塔の主流をなす重要な坊でした。
平安時代末期に京都へ移転
平安末期、第12代行玄大僧正の時代に、鳥羽上皇と美福門院の帰依を受け、青蓮坊は祈願所となり寺格が上昇。鳥羽上皇の皇子・覚快法親王が入寺したことで、青蓮院は門跡寺院となり、京都三条白川に殿舎を造営して「青蓮院」と改称しました。その後、鎌倉時代に現在の東山区粟田口へ移転します。
鎌倉時代の隆盛と文化的役割
鎌倉時代には、第三代門主慈円(慈鎮和尚)が登場。慈円は歴史書『愚管抄』の著者であり、歌人としても名高く、天台座主を4度務めました。また、浄土宗の法然や浄土真宗の親鸞を庇護し、青蓮院は新しい仏教運動にも理解を示した寺院として知られます。
室町・江戸時代の変遷
室町時代には、後に室町幕府第6代将軍となる足利義教(義円)が門主を務めました。江戸時代には、天明の大火(1788年)で御所が焼失した際、青蓮院が後桜町上皇の仮御所となり、「粟田御所」と呼ばれるようになります。
近代以降
明治時代には廃仏毀釈や火災で伽藍の多くを失いましたが、その後再建。現在も国宝「青不動明王二童子像」をはじめ、多くの文化財を所蔵し、春と秋には庭園ライトアップが行われ、観光名所として人気を集めています。
青蓮院の境内と庭園の魅力
青蓮院は、京都市東山区にある天台宗の門跡寺院で、皇族や摂関家の子弟が住職を務めた格式高い寺院です。境内は渡り廊下でつながる殿舎群と、歴史ある庭園が調和した雅な空間で、四季折々の美しさを楽しめます。
境内の主な建物
- 華頂殿(かちょうでん):客殿であり、縁側から庭園を眺める特等席。現代アートの襖絵「蓮—青の幻想」も必見。
- 宸殿(しんでん):境内最大の建物で、歴代門主の位牌を祀る重要な場所。狩野派の襖絵「濱松図」や、徳川家ゆかりの建築が見どころ。
- 小御所(こごしょ):後桜町上皇が仮御所として過ごした歴史ある建物。縁側から庭園を眺める景色は格別。
- 本堂(熾盛光堂):日本で唯一、熾盛光如来を本尊とする堂。秘仏の曼荼羅を祀り、青不動の複製画も安置。
- 好文亭:茶室で、春秋に特別公開。数寄屋造りの雅な空間。
庭園の特徴
青蓮院には、池泉回遊式庭園を中心に複数の庭園があります。
- 相阿弥の庭(そうあみのにわ):室町時代の絵師・相阿弥作と伝わる庭園。龍心池を中心に、粟田山を借景とした奥行きある景観が特徴。池には「跨龍橋」という半円形の石橋が架かり、紅葉や新緑の季節は絶景。
- 霧島の庭:江戸時代の茶人・小堀遠州作と伝わる庭園。春は霧島ツツジ、秋は紅葉が美しい。
- 竹林の小径:庭園奥には静かな竹林があり、ライトアップ時には幻想的な雰囲気に。
- 大楠(おおくす):境内には樹齢800年以上のクスノキが5本あり、京都市の天然記念物に指定。圧倒的な存在感を放ちます。
見どころポイント
- 華頂殿から眺める庭園は「そうだ 京都、行こう。」のポスターにも採用された絶景。
- 庭園は歩いて回遊でき、池のリフレクションや石橋が写真映えスポット。
- 春と秋にはライトアップが行われ、庭園全体が幻想的な光に包まれる。

周辺観光スポットとグルメ情報
青蓮院へ向かう道中には、京都らしい風情を楽しめる観光スポットやグルメが充実しています。徒歩約25分の散策を、ぜひ“寄り道”しながら楽しんでみてください。
おすすめ観光スポット
清水寺
世界遺産にも登録される京都屈指の名所。紅葉シーズンは舞台からの眺めが絶景です。
二年坂・三年坂(清水寺から徒歩約5分)
石畳の坂道にカフェや土産店が並び、京都らしい町並みを満喫できます。
八坂の塔(法観寺)(徒歩約10分)
京都の象徴ともいえる五重塔。産寧坂からの撮影スポットはインスタ映え間違いなし。
高台寺(清水寺から徒歩約10分)
豊臣秀吉の正室・ねねゆかりの寺院。紅葉ライトアップは幻想的で、庭園に映る紅葉のリフレクションが絶景。清水寺とセットで訪れる人が多い人気スポットです。
円山公園(徒歩約15分)
しだれ桜で有名な公園ですが、紅葉シーズンも美しい景観が広がります。
知恩院(徒歩約20分)
巨大な三門は圧巻。ライトアップ期間中は幻想的な雰囲気に包まれます。
おすすめグルメスポット
- 舌切茶屋(清水寺境内):名物「ところてん」や宇治抹茶の茶団子など、昔ながらの甘味が楽しめます。
- 御菓子 艸堂(高台寺近く):「バターどら焼き」「ミニ大福の詰め合わせ」はお土産にもぴったり。
- アラビカ 京都 東山:世界的に人気のコーヒーブランド。散策のお供に「キョウトラテ」を。
- かさぎ屋(二寧坂):大正時代創業の甘味処。名物「いそ巻き」やおはぎでほっと一息。
- まめものとたい焼き 清水店:まめもの、たい焼き、ケーキが人気。
- 八十八良葉舎 清水店:本格抹茶ラテと茶団子で京都らしい味わいを堪能。
京都の秋、穴場で楽しむ幻想ライトアップ

清水寺の華やかなライトアップも魅力ですが、少し足を延ばして青蓮院を訪れれば、静寂と光が織りなす幻想的な紅葉を堪能できます。
混雑を避けて、ゆったりと秋の京都を楽しみたい方に、青蓮院はまさに穴場スポット。歴史ある庭園で、心に残る夜を過ごしてみませんか?



