混雑知らずの絶景を、京都で

京都の紅葉ライトアップといえば清水寺や永観堂が有名ですが、実はまだ知られていない“穴場スポット”が存在します。
混雑を避け、静かに幻想的な紅葉を楽しみたい方におすすめなのが、今回ご紹介する6つの寺院。高台寺や仁和寺、妙顕寺など、歴史と美が調和する場所で、心に残る秋の夜を過ごしてみませんか?
本記事では、【2025年版】京都紅葉ライトアップ穴場6選として、見どころ・ライトアップ時間・アクセス情報を詳しく解説します。
京都紅葉ライトアップの魅力と穴場を探す理由
京都紅葉ライトアップの魅力
京都の紅葉ライトアップは、昼間とはまったく異なる幻想的な美しさを楽しめる特別なイベントです。歴史ある寺院や庭園がライトに照らされ、紅葉が闇に浮かび上がる光景は、まるで絵巻物の世界。
特に東山や嵐山エリアでは、紅葉と建築美が調和し、写真映えするスポットが多数あります。ライトアップされた紅葉は、昼間よりも色彩が際立ち、静寂の中でゆったりと鑑賞できるのが魅力です。
なぜ穴場を探すのか?
有名スポット(清水寺、永観堂、嵐山など)は、紅葉シーズンになると観光客で大混雑。「人混みで疲れる」「写真が撮れない」「静かに楽しめない」という声も少なくありません。そこでおすすめなのが、知る人ぞ知る穴場寺院。
- 比較的混雑が少ない
- ゆったりと紅葉を楽しめる
- 写真撮影に最適なスポットが多い
今回紹介する高台寺・圓徳院・青蓮院・仁和寺・妙顕寺・雲龍院は、いずれも歴史と美が調和する名所でありながら、観光客が集中しにくい“隠れた名スポット”です。
京都紅葉ライトアップ穴場6選:静寂と幻想を楽しめる寺院
高台寺(東山区):歴史と紅葉が織りなす幻想的な「逆さ紅葉」

開催期間・時間
2025年10月24日(金)~12月14日(日)
ライトアップ時間:17:00~22:00(最終受付21:30)
拝観料:大人600円、中高生250円
※入替制ではありませんが、一度出口から退出すると同じ券で再入山はできません。
見どころ
- 臥龍池のリフレクション
ライトアップされた紅葉が池に映り込む「逆さ紅葉」は必見。幻想的な光景が広がります。
ライトアップされた紅葉が臥龍池の水面に鏡のように映り込み、上下対称の幻想的な景色を作り出します。これが「逆さ紅葉」と呼ばれる光景で、高台寺の紅葉ライトアップの最大の魅力です。
- 臥龍廊と竹林の道
霊屋と開山堂を結ぶ臥龍廊や、青い光に照らされた竹林が神秘的な雰囲気を演出。
- プロジェクションマッピング
方丈前庭・波心庭で行われる光の演出「輪廻」など、紅葉とデジタルアートの融合も魅力。

紅葉の見頃
例年11月中旬~12月上旬がピーク。特に11月下旬は最も美しい紅葉が楽しめます。
アクセス
- 市バス「東山安井」下車徒歩約7分
- 京阪「祇園四条駅」徒歩約12分
- 阪急「京都河原町駅」徒歩約15分。
混雑回避のコツ
- 平日夜がおすすめ
- 特に21時以降は比較的空いていて、静かに鑑賞できます。
圓徳院(東山区):ねねが愛した庭園で静寂の紅葉を楽しむ

開催期間・時間
2025年10月24日(金)~12月14日(日)
※12月12日・13日は法務のため休み
ライトアップ時間:17:00~21:30(閉門22:00)
拝観料:大人500円、中高生200円(高台寺・掌美術館との共通券900円あり)
見どころ
- 国名勝「北庭」ライトアップ
伏見城から移築された庭園で、白砂と紅葉が織りなす幻想的な光景。夜空とのコントラストはまるで絵画のよう。
- 方丈前庭(南庭)の枯山水
白砂に映し出される紅葉の影が美しく、静寂の中で心を落ち着けられます。
- 歴史的背景と文化財
豊臣秀吉の正室・北政所ねねが晩年を過ごした地。唐門や長谷川等伯筆の襖絵など、歴史ロマンを感じるスポットも魅力。
紅葉の見頃
例年11月中旬~12月上旬がピーク。12月に入っても美しい紅葉が楽しめる年もあります。
アクセス
- 市バス「東山安井」下車徒歩約6分
- 京阪「祇園四条駅」徒歩約12分
- 阪急「京都河原町駅」徒歩約14分。
混雑回避のコツ
- 平日夜がおすすめ
- 土日祝は20:00以降が比較的空いていて、静かに鑑賞できます。
青蓮院(東山区)|光と紅葉が織りなす幻想的な夜

開催期間・時間
2025年11月7日(金)~12月7日(日)
ライトアップ時間:18:00~22:00(最終受付21:30)
※昼夜入れ替え制
拝観料:大人1,000円、小中高生500円(団体割引あり)
見どころ
- 泉水庭と霧島の庭のライトアップ
室町時代に相阿弥が作庭した泉水庭、江戸時代に小堀遠州が手掛けた霧島の庭が光に包まれ、紅葉と庭園美が幻想的に調和します。
- 天然記念物の大楠と竹林
樹齢数百年の大楠がライトアップされ、歴史を感じる巨木の迫力と紅葉の美しさが際立ちます。青く照らされた竹林も幽玄な雰囲気を演出。
- 熾盛光如来にちなんだ光の演出
ご本尊が「光」を象徴することから、境内全域に約1,000灯の照明を使った芸術的なライトアップが施されます。
紅葉の見頃
例年11月中旬~12月上旬がピーク。特に11月下旬は最も美しい紅葉が楽しめます。
アクセス
- 市バス「神宮道」下車徒歩約3~5分
- 地下鉄東西線「東山駅」徒歩約5分
- 清水寺から徒歩約25分(円山公園・知恩院経由で散策もおすすめ)
混雑回避のコツ
- 平日夜がおすすめ
- 土日祝は19:30以降が比較的空いていて、静かに庭園を楽しめます。
仁和寺(右京区):世界遺産で楽しむ紅葉ライトアップ

開催期間・時間
2025年10月24日(金)~12月14日(日)の金・土・日・祝日開催
※休止日:10月31日、11月1日、16日、23日、29日、30日
ライトアップ時間:18:30~21:00(受付18:00~20:30)
拝観料:大人2,800円、高校生以下無料(観音堂夜間拝観との共通券3,300円あり)
見どころ
- 紅葉雲海ライトアップ
国宝・金堂前に人工的な霧を発生させ、ライトアップされた紅葉と建物が雲海に浮かぶ幻想的な光景を演出。仁和寺ならではの幽玄な世界が広がります。
- 五重塔と紅葉のコラボレーション
石畳の参道から望む五重塔と紅葉の組み合わせは、夜間拝観の定番撮影スポット。
- 庭園のリフレクション
御殿の庭園では池に映る紅葉が美しく、写真映え抜群。
紅葉の見頃
例年11月中旬~12月上旬がピーク。特に11月15日~25日頃が最も美しい時期と予想されています。
アクセス
- 京福電鉄(嵐電)北野線「御室仁和寺駅」徒歩約2分
- 市バス「御室仁和寺」下車すぐ
- 京都駅からはJR円町駅経由で市バス利用が便利
※駐車場あり(9:00~17:00)、ライトアップ時間は利用不可。
混雑回避のコツ
- 平日の開催日がおすすめ
- 金曜夜や20:00以降は比較的空いていて、静かに鑑賞できます
- チケットは当日販売のみ、事前予約不可なので早めの到着を。
妙顕寺(上京区):西陣の秘境で楽しむ静寂の紅葉ライトアップ

開催期間・時間
2025年11月22日(土)~12月14日(日)
ライトアップ時間:18:00~20:30(最終受付20:00)
見どころ
- 四海唱導の庭ライトアップ
客殿前の枯山水庭園「四海唱導の庭」が光に包まれ、紅葉と白砂のコントラストが幻想的。
- 参道の紅葉と松のコラボレーション
総門から本堂へ続く参道では、紅葉と松が交互に配置され、赤と緑の美しいコントラストが楽しめます。
- 趣異なる4つの庭園
尾形光琳の作品をもとにした「光琳曲水の庭」や坪庭など、異なる趣を持つ庭園がライトアップされ、見応え抜群。
- 歴史的背景
日蓮宗の大本山で、後醍醐天皇の勅願寺として創建された由緒ある寺院。応仁の乱ゆかりの地としても知られています。
紅葉の見頃
例年11月下旬~12月中旬がピーク。ライトアップ期間中は最も美しい紅葉が楽しめます。
アクセス
- 市バス「堀川寺ノ内」下車徒歩約5分
- 地下鉄烏丸線「今出川駅」徒歩約10分
- 地下鉄「鞍馬口駅」徒歩約10分
※駐車場あり(有料・15台)。
混雑回避のコツ
- 平日夜がおすすめ
- 土日祝は19:30以降が比較的空いていて、静かに庭園を楽しめます。
雲龍院(東山区・泉涌寺別院):真言宗の静寂に包まれる紅葉ライトアップ

開催期間・時間
- 秋の特別拝観:2025年11月15日(土)~11月30日(日)
9:00~17:00(最終受付16:30)
- ライトアップ:2025年11月20日(木)~11月24日(月・振休)
日没~21:00(最終受付20:30)
※昼夜入れ替えなし
宗派と歴史
雲龍院は真言宗泉涌寺派の別院で、南北朝時代に後光厳天皇の勅願により創建された由緒ある寺院。泉涌寺の塔頭の中でも特に静寂を保つ空間として知られています。
見どころ
- 悟りの窓としきしの窓
円窓と四角窓から切り取られる紅葉は、まるで一幅の絵画。禅の世界観を感じながら、静かに座って鑑賞できます。
- 蓮華の間と水琴窟
庭園を眺めながら、水琴窟の澄んだ音色に耳を傾ける癒しの時間。
- 龍の意匠を探す特別企画
2025年は「龍 総集編」。境内の至るところに潜む龍のモチーフを探しながら拝観できます。
- 不動三尊像の御開帳
通常非公開の不動明王半跏像と脇侍が特別公開される貴重な機会。
紅葉の見頃
例年11月中旬~12月上旬がピーク。2025年はやや遅めで、11月20日頃~11月30日頃が最も美しいと予想。
アクセス
- 市バス「泉涌寺道」下車徒歩約15分
- JR・京阪「東福寺駅」徒歩約20分
※駐車場なし、公共交通機関利用推奨。
混雑回避のコツ
- ライトアップは5日間限定なので、平日夜(11月20日・21日)が狙い目
- 昼夜入れ替えなしなので、夕方から入って夜まで滞在するのもおすすめ。
紅葉ライトアップを快適に楽しむための持ち物
紅葉ライトアップは夜間の屋外イベントなので、昼間の観光とは違った準備が必要です。以下のアイテムを持っていくと、寒さや不便を防ぎ、快適に過ごせます。
防寒対策グッズ
京都の紅葉ライトアップは11月~12月に開催されるため、夜は冷え込みます。
- 厚手のコートやダウンジャケット
- 手袋・マフラー・ニット帽
- カイロ(貼るタイプ・持つタイプ)
庭園で長時間座って鑑賞する場合、冷え対策は必須です。
歩きやすい靴
寺院の境内や石畳を歩くことが多いため、スニーカーやフラットシューズがおすすめ。ヒールは避けましょう。
カメラ・スマホ+予備バッテリー
ライトアップされた紅葉は写真映え抜群。
- スマホ+モバイルバッテリー(夜間はバッテリー消耗が早い)
- カメラ+三脚(寺院によっては使用不可なので事前確認)
暗所撮影モードや手ブレ補正機能を活用しましょう。
現金・チケット
- 現金(拝観料やお土産購入用)
- 事前予約チケット(オンライン購入できる寺院もあり)
寺院によってはキャッシュレス非対応の場合があります。
小型ライト
足元が暗い場所もあるため、小型LEDライトがあると安心。スマホのライトでも代用可能ですが、バッテリー消耗に注意。
エコバッグ・折りたたみ傘
- エコバッグ:お土産やパンフレットを入れるのに便利
- 折りたたみ傘:京都の秋は突然の雨があるため必携
地図
地図は、紅葉ライトアップを楽しむ際にあると便利なアイテムです。特に京都は寺院が密集していて、夜間は暗く道が分かりにくいことがあります。
スマホのバッテリーが切れた場合でも、紙の地図があれば迷わず移動できます。東山エリアや泉涌寺周辺は細い路地が多く、スマホのGPSが不安定になることもあります。
夜の京都、紅葉が語る静寂の物語
京都の紅葉ライトアップは、昼間とは異なる幻想的な美しさを楽しめる特別な時間です。
混雑を避けて静かに紅葉を堪能したいなら、今回紹介した穴場スポットがおすすめ。歴史ある寺院で、光と紅葉が織りなす幽玄の世界をぜひ体験してください。
秋の京都で、心に残る夜を過ごしましょう。


