女王への挑戦、熱き戦いが始まる――プリンセス駅伝2025

プリンセス駅伝2025が、今年も熱いドラマを届けます。女子駅伝の登竜門として知られるこの大会は、全日本実業団対抗女子駅伝への切符を懸けた熾烈な戦い。
注目は、三井住友海上のエース樺沢和佳奈と不破聖衣来、そして大塚製薬の小林香菜、天満屋の前田穂南。彼女たちの走りが、レースの流れを大きく変えることは間違いありません。
優勝候補チームの戦力分析から、区間賞を狙う注目選手まで、見どころを徹底解説します。
プリンセス駅伝2025とは?大会概要と注目ポイント
大会概要
プリンセス駅伝は、全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)への出場権を懸けた予選大会で、女子駅伝界における重要な位置づけを持っています。
- 開催日:2025年10月19日(日)12時10分スタート
- 開催地:福岡県宗像市・福津市(宗像ユリックス発着)
- 距離:6区間・42.195km(フルマラソンと同距離)
- 出場チーム:全国の実業団女子チーム(約31チーム)
- 出場枠:上位16チームがクイーンズ駅伝(本大会)へ進出
コースの特徴
海沿いのアップダウンが多く、風の影響を受けやすい区間があるため、戦略が非常に重要です。終盤には急坂があり、ラストスパートの駆け引きが見どころとなります。
注目ポイント
クイーンズ駅伝への切符争い
上位16チームに入れるかどうかが最大の焦点。中盤の区間で順位変動が激しく、最後まで目が離せません。
若手ランナーの台頭
高校・大学から実業団に入ったばかりの選手が初めて駅伝を走るケースが多く、1区や3区でのスピード勝負に注目。
エース区間(5区)の攻防
最長区間であり、チームの総合力が試される重要な区間。ここで逆転劇が起きやすいのもプリンセス駅伝の醍醐味です。
天候と風の影響
海沿いのコースなので、風速次第でタイムや戦略が大きく変わります。
出場チーム
- ユニクロ
- 天満屋
- ダイハツ
- 豊田自動織機
- 三井住友海上
- シスメックス
- 肥後銀行
- 大塚製薬
- ルートインホテルズ
- 日立
- 京セラ
- 東京メトロ
- デンソー
- ニトリ
- ベアーズ
- スターツ
- ダイソー
- 十八親和銀行
- 埼玉医科大学G
- ユニバーサルエンターテインメント
- ノーリツ
- メモリード
- センコー
- 鹿児島銀行
- 愛媛銀行
- キヤノン
- TOTO
- ワコール
- 新日本住設G
- クラフティア
- コモディイイダ
優勝候補チーム
ユニクロ
- 前回大会優勝チームで、連覇を狙う最有力候補。
- パリ五輪代表の後藤夢や、新加入の市田美咲など、スピードと経験を兼ね備えた選手が揃う。
- 原晋氏をスペシャルアドバイザーに迎え、戦略面でも強化。
ダイハツ
- 世界陸上出場経験を持つ松田瑞生を中心に、前田彩里、大森菜月など実績ある選手が多数。
- 長距離区間での安定感が強みで、終盤の逆転劇を演出する可能性が高い。
三井住友海上
- パリ五輪代表の樺沢和佳奈がケガから復帰し、駅伝シーズンに向けて好調。
- 不破聖衣来、西山未奈美など、スピード型とスタミナ型のバランスが取れた布陣。
- チームの総合力で勝負する安定感が魅力。
その他注目チーム
- シスメックス:駅伝での安定した成績と若手の台頭。
- 豊田自動織機:伝統の強豪で、エース区間に強い選手を配置。
- 大塚製薬:世界陸上マラソン7位入賞の小林香菜がチームを牽引。
- 天満屋:2024年大阪国際女子マラソンで日本記録更新の前田穂南が出場
優勝争いのポイント
第3区(10.7km)エース区間での攻防が最大の見どころ。ユニクロのスピード、ダイハツの経験、三井住友海上の総合力がぶつかる展開が予想されます。天候や風の影響も順位変動に直結するため、戦略が重要。
注目選手:プリンセス駅伝2025を彩るスターランナー
樺沢和佳奈(三井住友海上)
三井住友海上の絶対的エース。安定感とスピードを兼ね備え、駅伝では主要区間を任されることが多い選手です。特に中盤から終盤にかけての粘り強い走りは、チームの勝敗を左右する存在。過去の大会でも区間賞争いに絡む実力を発揮しており、今年も優勝候補チームの中心選手として注目されます。
- 生年月日:1999年3月24日(26歳)
- 出身高校:常磐高等学校(群馬県太田市)
- 出身大学:慶應義塾大学総合政策学部
- オリンピック:2024年パリ五輪女子5000m日本代表
- 特徴:スピードと粘り強さを兼ね備え、駅伝では主要区間を任されるエース。将来的にはマラソンで世界一を目指すと公言。
不破聖衣来(三井住友海上)
日本女子長距離界の新星。不破選手の魅力は、圧倒的なスピードと積極的なレース展開。トラック競技での好記録を背景に、駅伝でも序盤の流れを一気に変える力を持っています。プリンセス駅伝では、どの区間を走るかが大きな話題になるでしょう。攻めの走りでチームに勢いを与える存在です。
- 生年月日:2003年3月25日(22歳)
- 出身高校:高崎健康福祉大学高崎高等学校(健大高崎)
- 出身大学:拓殖大学国際学部国際学科(国際スポーツコース)
- 特徴:小柄ながら大きなストライドとリズミカルなピッチを武器に、駅伝・トラックで圧倒的なスピードを誇る。パリ五輪を視野に入れ、将来的にはマラソン挑戦も示唆。
小林香菜(大塚製薬)
大塚製薬の中核を担うランナー。粘り強い走りとペースメイク能力に定評があり、駅伝では中盤区間で安定感を発揮します。チーム戦略の要として、順位を守り、次の区間につなぐ役割を果たすことが期待されます。勝負所での冷静な走りが、チームのクイーンズ駅伝進出に直結するでしょう。
- 生年月日:2001年4月4日(24歳)
- 出身高校:早稲田大学本庄高等学院(埼玉県)
- 出身大学:早稲田大学法学部
- マラソン:2時間21分19秒(日本歴代10位)
- 特徴:大学時代は体育会ではなくランニングサークル出身という異色の経歴。2025年大阪国際女子マラソンで日本人トップ、世界陸上女子マラソンで7位入賞と急成長中。
松田瑞生(ダイハツ)
日本女子マラソン界を代表するトップランナーで、駅伝でも圧倒的な存在感を放ちます。豊富な経験と勝負強さを兼ね備え、エース区間やアンカーでの起用が予想されます。長距離で培ったスタミナと精神力で、終盤の逆転劇を演出する可能性大。ダイハツの優勝争いにおいて、松田選手の走りは最大の見どころです。
- 生年月日:1995年5月31日(30歳)
- 出身高校:大阪薫英女学院高等学校(駅伝強豪校)
- マラソン:2時間20分52秒(日本歴代上位)
- 特徴:「なにわの腹筋女王」の異名を持つトップランナー。大阪国際女子マラソンで3度優勝、世界選手権にも複数回出場。駅伝ではエース区間で圧倒的な存在感を発揮。
前田穂南(天満屋)
女子マラソン日本記録保持者(2時間18分59秒)。駅伝では長距離区間で圧倒的な安定感を誇り、チームの軸として活躍。経験と記録の両方を兼ね備えた存在。
- 生年月日:1996年7月17日(29歳)
- 出身高校:大阪薫英女学院高等学校(大阪府摂津市)
- マラソン:2時間18分59秒(日本記録)
- おもな実績:2024年大阪国際女子マラソンで日本記録更新(2時間18分59秒)
- 特徴:高校時代は駅伝で補欠だった悔しさをバネに、実業団で開花。鋼のメンタルと粘り強さで日本女子マラソン界を牽引する存在。
後藤夢(ユニクロ)
パリ五輪1500m代表のスピードスター。短距離型の爆発力で、序盤の区間やスピード勝負の場面で大きなインパクトを与える選手です。
- 生年月日:2000年2月25日(25歳)
- 出身高校:兵庫県立西脇工業高等学校
- 出身大学:同志社大学スポーツ健康科学部
- 主な実績:2024年パリ五輪1500m日本代表
- 特徴:中距離のスピードスター。駅伝では短距離区間で爆発力を発揮し、トラック競技では日本トップクラスの1500mランナー。
プリンセス駅伝2025 コースの特徴
プリンセス駅伝の舞台は、福岡県宗像市・福津市を巡る全長42.195kmの6区間コース。宗像ユリックスをスタート・ゴールとし、海沿いの景観とアップダウンが選手たちを試す厳しいコースです。
海沿い特有の風の影響
宗像・福津の海岸線を走る区間では、強風がレース展開に大きな影響を与えます。特に前半の区間は向かい風になることが多く、ペース配分と集団走の駆け引きが重要です。
アップダウンの多い地形
平坦な区間は少なく、細かいアップダウンが続くため、スピード型選手には負担が大きいコース。特に終盤の5区・6区は長い坂があり、スタミナと精神力が試されます。
区間構成の特徴
- 1区(7.0km):スピード勝負。序盤の流れを決める重要区間。
- 2区(3.3km):短距離のスピードランナーが活躍。
- 3区(10.7km):エース区間。チームの総合力が試される。
- 4区(3.6km):中継後の流れを維持するためのスピード区間。
- 5区(10.4km):アップダウンが激しい難関区間。逆転劇が起きやすい。
- 6区(7.2km):ゴールへ向けたラストスパート。精神力勝負。
戦略のカギ
- 風対策:集団走で風を避ける位置取りが重要。
- 坂対策:終盤の坂に備えたペース配分が勝敗を分ける。
- エース区間の配置:3区・5区に誰を置くかがチーム戦略の核心。
プリンセス駅伝2025 見どころ3選
クイーンズ駅伝への切符争い
プリンセス駅伝は、全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)への出場権を懸けた予選大会。上位16チームに入れるかどうかが最大の焦点です。特に中盤の区間で順位変動が激しく、最後まで目が離せません。「一秒を削り出す戦い」が宗像の海沿いで繰り広げられます。
エース区間での攻防
3区(10.7km)と5区(10.4km)は、チームの総合力が試されるエース区間。ここでの走りが勝敗を決定づけます。
- 三井住友海上は樺沢和佳奈、不破聖衣来の布陣で攻めるか?
- ダイハツは松田瑞生の経験値で逆転を狙うか?
- 大塚製薬は小林香菜の粘り強さで食い込めるか?
この区間での駆け引きが最大の見どころです。
若手 vs ベテランの対決
不破聖衣来のような若手スピードランナーと、松田瑞生のようなベテランマラソンランナーが同じ舞台で競うのは駅伝ならでは。世代交代の兆しと、経験の重みが交錯するドラマが生まれます。
「未来を駆けるプリンセスたち」という大会名にふさわしい、世代間の熱い戦いに注目です。
プリンセス駅伝2025 予想
今年のプリンセス駅伝は、例年以上に混戦が予想されます。注目は、三井住友海上・ダイハツ・ユニクロの三強対決。さらに、大塚製薬やシスメックスもダークホースとして台頭しています。
本命:三井住友海上
- 樺沢和佳奈と不破聖衣来という二枚看板を擁し、スピードと安定感の両方を兼ね備えた布陣。
- エース区間(3区・5区)での強さが際立ち、序盤から主導権を握る可能性大。
対抗:ダイハツ
- 松田瑞生の経験値と勝負強さは、終盤の逆転劇を演出する力を持つ。
- 長距離区間での安定感があり、風やアップダウンに強い選手が揃う。
連下:ユニクロ
- 前回大会優勝チームで、連覇を狙う。
- スピード型選手が多く、序盤でリードを奪う展開なら逃げ切りも。
ダークホース:大塚製薬
- 小林香菜の粘り強さとマラソンでの実績が光る。
- 中盤で順位を守り、終盤で食い込む展開に期待。
予想順位
1位三井住友海上
2位ダイハツ
3位ユニクロ
4位大塚製薬
未来を駆けるプリンセスたち――勝負の舞台は宗像へ

プリンセス駅伝2025は、若手の台頭とベテランの意地が交錯する、女子駅伝界の熱き戦いです。樺沢和佳奈、不破聖衣来、小林香菜、松田瑞生――彼女たちの走りが、チームの運命を大きく左右します。
10月19日、宗像の海風を切り裂くランナーたちの一瞬一瞬に、目が離せません。あなたもこの歴史的瞬間を見届けてください。