エムバペ率いる優勝候補フランスか、それともハキミ率いるモロッコが歴史を変えるのか

2026年ワールドカップのベスト8の準々決勝で実現したフランス対モロッコ。世界王者経験を持つフランスと、アフリカ勢初の決勝進出を狙うモロッコが激突します。
両チームは2022年カタールワールドカップ準決勝でも対戦しており、その時はフランスが2-0で勝利しました。しかし、その後モロッコはさらなる成長を遂げ、今大会でも堅守速攻を武器に強豪国を撃破してベスト8まで勝ち上がっています。
一方のフランスは、得点王争いをリードするキリアン・エムバペを中心に圧倒的な攻撃力を発揮。優勝候補の名にふさわしい戦いぶりで決勝進出を目指します。
この記事では、フランス対モロッコはどっちが勝つのかを徹底予想。勝つ確率や予想スコア、過去対戦成績、予想スタメン、注目選手、そして勝敗を左右するポイントまで詳しく解説します。
果たしてフランスが再びモロッコの前に立ちはだかるのか、それともモロッコが準決勝進出を成し遂げるのか。試合前に押さえておきたい情報をまとめて見ていきましょう。
試合概要
- 大会・ラウンド: FIFAワールドカップ2026 準々決勝
- 日時(日本時間): 2026年7月10日(金)午前5:00〜
- 会場: ボストン・スタジアム(アメリカ・マサチューセッツ州フォックスボロ)
フランス対モロッコの勝つ確率を予想
2026年7月10日に行われる北中米ワールドカップ準々決勝・フランス対モロッコは、多くの予測モデルでフランス優勢とみられています。
各種シミュレーションデータによると、90分以内の勝敗確率は以下のように予想されています。
- フランス勝利:60.4%
- 引き分け(延長戦・PK戦へ):23.6%
- モロッコ勝利:16.0%
フランスは今大会でも優勝候補の筆頭格として評価されており、特に攻撃力の高さが大きな武器です。エースのキリアン・エムバペを中心に、多彩なタレントを揃える前線は世界屈指の破壊力を誇ります。そのため、90分間で決着がつくケースではフランスが優位との見方が強くなっています。
一方のモロッコは、前回の2022年カタール大会でアフリカ勢史上初となるベスト4進出を果たした守備的なチームです。当時の準決勝ではフランスに0-2で敗れましたが、今回も組織的な守備ブロックと鋭いカウンターを武器にリベンジを狙っています。
ただし、ワールドカップのノックアウトステージでは必ずどちらかが勝ち上がるため、「引き分け」の23.6%は最終的な勝ち抜け確率として両チームに再配分されます。
延長戦やPK戦の強さ、過去のトーナメント実績、GKのPKストップ率なども加味したシミュレーションでは、最終的な準決勝進出確率は以下のように算出されています。
- フランス:67%
- モロッコ:33%
つまり、90分間ではフランスが圧倒的に有利とみられているものの、モロッコが持ち前の堅守で試合を延長戦やPK戦に持ち込めば状況は大きく変わります。PK戦は実力差が縮まりやすく、実質的に五分に近い勝負になるため、モロッコの勝ち抜け確率は約3割まで上昇します。
そのため、この試合の最大のポイントは「フランスが90分以内に押し切るか、それともモロッコが粘って延長戦・PK戦の展開へ持ち込むか」にあると言えるでしょう。
勝つ確率まとめ
- フランスの準決勝進出確率:67%
- モロッコの準決勝進出確率:33%
- 90分以内の勝利確率ではフランスが60.4%で優勢
- モロッコは延長戦・PK戦に持ち込めれば勝機が大きく広がる
- 試合の鍵は「フランスの攻撃力」と「モロッコの堅守」の対決
総合的に見ると、準決勝進出の本命はフランスですが、モロッコにも十分なアップセットの可能性が残されている注目の準々決勝となりそうです。
フランス対モロッコの過去対戦成績
フランスとモロッコの男子A代表における通算対戦成績は、フランスの4勝2分0敗です。
これまでモロッコはフランスから公式に白星を挙げたことがなく、対戦成績だけを見るとフランスが大きくリードしています。しかし近年のモロッコは急速に実力を伸ばしており、2022年カタールワールドカップではアフリカ勢史上初となるベスト4進出を達成するなど、世界トップクラスの競争力を身につけています。
そのため、過去の数字以上に実力差は縮まっていると言えるでしょう。
過去の主な対戦成績
| 日付 | 大会 | 結果 |
|---|---|---|
| 2022年12月14日 | カタールW杯準決勝 | フランス 2-0 モロッコ |
| 2007年11月16日 | 国際親善試合 | フランス 2-2 モロッコ |
| 2000年6月6日 | ハッサン2世国王杯 | フランス 5-1 モロッコ |
| 1999年1月20日 | 国際親善試合 | フランス 1-0 モロッコ |
| 1998年5月29日 | ハッサン2世国王杯 | フランス 2-2 モロッコ(PK 5-6) |
| 1988年2月5日 | 4カ国対抗トーナメント | フランス 2-1 モロッコ |
※1998年の試合は公式記録上は引き分けですが、PK戦ではモロッコが勝利しています。
2022年カタールW杯準決勝(フランス 2-0 モロッコ)
両国の対戦で最も有名なのが、2022年カタールワールドカップ準決勝です。
アフリカ勢史上初のベスト4進出を果たして世界を驚かせたモロッコに対し、フランスは試合開始わずか5分でテオ・エルナンデスが先制ゴールを記録しました。
その後はモロッコがボールを保持しながら果敢に攻め込み、何度もフランスゴールを脅かしましたが、後半79分にランダル・コロ・ムアニが追加点を奪取。最終的にフランスが2-0で勝利し、決勝進出を決めました。
今回の2026年大会では、モロッコにとってこの敗戦の雪辱を果たす絶好の機会となります。
2007年国際親善試合(フランス 2-2 モロッコ)
ワールドカップ以前の直近対戦となった2007年の親善試合では、両国は2-2で引き分けています。
試合はモロッコが先制し、フランスが逆転に成功する展開となりましたが、モロッコが終盤に追いつきドロー決着となりました。
この試合は、モロッコがフランス相手にも十分戦えることを示した一戦として知られています。
1998年ハッサン2世国王杯(フランス 2-2、PK戦はモロッコ勝利)
1998年フランスワールドカップ開幕直前に行われたハッサン2世国王杯では、90分間で2-2の引き分けとなりました。
その後、大会規定によって行われたPK戦ではモロッコが6-5で勝利しています。
公式記録では引き分け扱いですが、モロッコにとってはフランス相手にPK戦で勝利した数少ない成功体験です。
そのため、もし2026年大会で試合が延長戦やPK戦にもつれ込んだ場合、モロッコ側には心理的な自信材料が残っていると言えるでしょう。
対戦成績以上に深い両国の関係
フランスとモロッコの対戦が特別視される理由は、単なるサッカーのライバル関係だけではありません。
両国は歴史的・文化的な結び付きが強く、多くのモロッコ系住民がフランスで生活しています。また、モロッコ代表にはフランス生まれ、あるいはフランスの育成組織を経験した選手が数多く在籍しています。
現代のモロッコ代表はフランスサッカー文化の影響を強く受けており、互いの特徴や戦術を深く理解しています。そのため、対戦のたびに高度な駆け引きと激しい心理戦が繰り広げられるのです。
フランス対モロッコの予想スコア

データ分析会社や海外ブックメーカーの予測を総合すると、2026年北中米ワールドカップ準々決勝「フランス対モロッコ」の最有力スコアは「フランス 1-0 モロッコ」、もしくは「フランス 2-0 モロッコ」 とみられています。
各種シミュレーションではフランスの勝利が有力視されている一方で、モロッコの守備力も高く評価されており、大量得点が生まれる試合ではなくロースコアの展開になるとの見方が優勢です。
海外のサッカー専門メディアや予測モデルでは、「フランス勝利」かつ「総得点2.5未満」が有力シナリオとなっており、2022年カタール大会準決勝でフランスが2-0で勝利した試合と似た展開を予想する声も少なくありません。
フランスが守備をこじ開ける展開(1-0 または 2-0)
最も可能性が高いのは、フランスがモロッコの守備ブロックを攻略し、完封勝利を収めるシナリオです。
フランスは今大会もキリアン・エムバペを筆頭に、ウスマン・デンベレやマイケル・オリーセなど世界屈指のアタッカーを擁しています。個の能力で局面を打開できる選手が多く、守備的な相手に対しても決定機を作り出せるのが大きな強みです。
一方のモロッコは堅守速攻を武器としていますが、90分間フランスの攻撃陣を無失点に抑え続けるのは容易ではありません。
フランスが前半または後半早い時間帯に先制点を奪い、その後は試合をコントロールする形になれば、
予想スコア:フランス 1-0 モロッコ
あるいは
予想スコア:フランス 2-0 モロッコ
という結果になる可能性が高いでしょう。
モロッコが善戦し両チーム得点する展開(2-1)
モロッコにも十分な得点チャンスがあります。
決勝トーナメントでは強豪相手にも鋭いカウンターを見せており、少ないチャンスを確実に決め切る勝負強さを持っています。
フランスがボール支配率で優位に立つ展開になれば、その背後のスペースをモロッコが突く場面も増えるはずです。
もしモロッコが先制点を奪う、あるいは試合終盤に同点ゴールを決めるような展開になれば、オープンな打ち合いとなり、
予想スコア:フランス 2-1 モロッコ
という接戦も十分考えられます。
モロッコが守り抜いて延長戦へ(0-0 または 1-1)
モロッコが勝機を見出すとすれば、このシナリオです。
組織的な守備と高い集中力によってフランスの攻撃陣を封じ込み、90分をスコアレス、あるいは引き分けで終える展開です。
事前予測では引き分けとなる確率が23.6%とされており、決して低い数字ではありません。
もしモロッコがフランスを延長戦やPK戦に持ち込めれば、試合は一気に五分に近い勝負になります。
そのため、
- 0-0
- 1-1
といったスコアは、モロッコにとって理想的な展開と言えるでしょう。
スコアを左右するポイント
フランスの「矛」
フランス最大の強みは圧倒的な攻撃力です。
エムバペだけでなく、デンベレやオリーセなど得点源が複数存在するため、一人を封じても別の選手が決定機を生み出します。早い時間帯に先制できれば、試合を有利に進められるでしょう。
モロッコの「盾」
モロッコは今大会も堅守を武器に勝ち上がってきました。しかし、中盤の要であるイスマエル・サイバリの離脱が守備面にどのような影響を与えるかが注目されています。
守備陣が踏ん張り、フランスに決定機を多く与えなければ、ロースコアの展開に持ち込める可能性があります。
最終予想
筆者の本命予想は、
フランス 2-0 モロッコ
です。
モロッコの守備組織は非常に優秀ですが、フランスの攻撃陣の質と選手層が一枚上と判断しました。モロッコも粘り強く戦うものの、最終的にはフランスが個の力で均衡を破り、決勝進出を決めると予想します。
フランスの予想スタメン
海外メディアや各種シミュレーションサイトの予想によると、フランス代表は今大会で安定した結果を残している4-2-3-1または4-3-3を採用する見込みです。
キリアン・エムバペを中心とした強力な攻撃陣を前面に押し出しながら、中盤の守備力でモロッコの鋭いカウンターを封じる布陣が予想されています。
フランス代表の予想スタメン(4-2-3-1 / 4-3-3)
GK
- マイク・メニャン(ACミラン)
DF
- 右SB:ジュール・クンデ(バルセロナ)
- 右CB:ダヨ・ウパメカノ(バイエルン・ミュンヘン)
- 左CB:ウィリアン・サリバ(アーセナル)
- 左SB:テオ・エルナンデス(アル・ヒラル)※またはリュカ・ディニュ
MF
- ボランチ:オーレリアン・チュアメニ(レアル・マドリード)
- ボランチ:アドリアン・ラビオ(ACミラン)
- インサイドハーフ/トップ下:エドゥアルド・カマヴィンガ(レアル・マドリード)※またはマヌ・コネ
FW
- 右WG:ウスマン・デンベレ(パリ・サンジェルマン)
- 左WG:ブラッドリー・バルコラ(パリ・サンジェルマン)※またはディジレ・ドゥエ
- ST/トップ下:マイケル・オリーセ(バイエルン・ミュンヘン)
- CF:キリアン・エムバペ(レアル・マドリード)
注目選手:キリアン・エムバペ
フランス代表の注目選手として真っ先に名前が挙がるのが、世界最高峰のアタッカーであるキリアン・エムバペ(レアル・マドリード)です。
今大会のフランスは攻守にタレントが揃っていますが、その中でもエムバペは別格の存在と言えるでしょう。圧倒的なスピード、決定力、ドリブル突破力を兼ね備え、わずかなチャンスでも試合の流れを変えられる選手です。
今大会でも得点王争いをリード、エムバペは今大会ですでに複数ゴールを記録し、フランスの快進撃を牽引しています。
相手DFが警戒していても止めるのが難しく、裏への飛び出し、カットインからのシュート、カウンターでの独走など、あらゆる形でゴールを奪えるのが最大の強みです。
特にモロッコのように守備ブロックを構築するチームに対しては、個の力で局面を打開できるエムバペの存在が非常に重要になります。
エムバペを中心とした破壊力抜群の攻撃陣
フランス最大の武器は、今大会得点ランキング上位を走るキリアン・エムバペを擁する前線です。
エムバペはスピード、決定力、ドリブル突破力のすべてが世界最高レベルであり、一瞬の隙から試合を決定づけるゴールを生み出せます。
さらに右サイドにはウスマン・デンベレ、中央にはマイケル・オリーセという創造力の高いアタッカーが並びます。モロッコが得意とする堅固な守備ブロックに対しても、個の能力で打開できる選手が揃っているのはフランスの大きな強みです。
レアル・マドリード勢を中心とした強固な中盤
中盤ではチュアメニとカマヴィンガのレアル・マドリードコンビが大きな役割を担います。
チュアメニは守備面でのボール奪取能力が高く、相手のカウンターの芽を摘む存在です。一方のカマヴィンガは運動量と推進力を兼ね備えており、攻守両面でチームを支えます。
そこに経験豊富なラビオが加わることで、中盤の安定感はさらに増します。モロッコの速攻を封じ込めながら、フランスが主導権を握る展開が予想されます。
欧州屈指のセンターバックコンビ
最終ラインにはウパメカノとサリバという世界屈指のセンターバックコンビが予想されています。
両選手とも空中戦と対人守備に優れており、モロッコのカウンター攻撃に対する対応力は非常に高いレベルにあります。
また、GKメニャンも世界トップクラスの実力を持つ守護神であり、シュートストップ能力やビルドアップへの貢献度も高く評価されています。
唯一の注目ポイントは左サイド
スタメン予想で最も流動的なのが左サイドです。
左SBには攻撃参加が得意なテオ・エルナンデスが有力視されていますが、守備の安定感を重視する場合はリュカ・ディニュが起用される可能性もあります。
また左ウイングも、スピードと突破力を持つブラッドリー・バルコラを起用するのか、それとも創造性に優れるディジレ・ドゥエを起用するのかで、フランスの攻撃の形は大きく変わってきます。
フランスのスタメン総評
フランスはエムバペ、デンベレ、オリーセを中心とした圧倒的な攻撃力に加え、チュアメニやカマヴィンガが支える強固な中盤、そしてサリバとウパメカノの堅守を兼ね備えています。
モロッコが勝機を見出すには、この豪華なタレント軍団の攻撃を90分間封じ込める必要があります。フランスとしては、試合序盤から個の力で主導権を握り、先制点を奪えるかが決勝進出への大きなカギとなるでしょう。
モロッコの予想スタメン
海外のサッカー専門メディアやシミュレーション予測によると、モロッコ代表はフランス戦でも基本布陣である4-2-3-1を採用する可能性が高いとみられています。
今大会は堅守速攻を武器に勝ち上がってきましたが、ラウンド16のカナダ戦で負傷交代したイスマエル・サイバリの状態が懸念材料となっています。そのため、前線の組み合わせに注目が集まっています。
モロッコ代表の予想スタメン(4-2-3-1)
GK
- ヤシン・ブヌ(アル・ヒラル)
DF
- 右SB:アクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン)
- 右CB:イッサ・ディオプ(フラム)
- 左CB:シャディ・リアド(クリスタル・パレス)※またはレッドワン・ハルハル
- 左SB:ヌサイル・マズラウィ(マンチェスター・ユナイテッド)
MF(ボランチ)
- ニール・エル・アイナウィ(ランス)
- アユブ・ブアディ(リール)
- ※実績のあるソフィアン・アムラバト(フェネルバフチェ)の起用パターンもあり
MF(2列目)
- 右WG:ブライム・ディアス(レアル・マドリード)
- トップ下:アゼディン・ウナヒ(パナシナイコス)
- 左WG:ビラル・エル・カンヌス(レスター・シティ)※またはアブデ・エザルズリ
FW(1トップ)
- CF:ソフィアン・ラヒミ(アル・アイン)
注目選手:アクラフ・ハキミ
モロッコ代表の注目選手として外せないのが、主将格としてチームを牽引するアクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン)です。
世界屈指の右サイドバックとして知られるハキミは、守備だけでなく攻撃面でも大きな影響力を持つ現代型のサイドバックです。圧倒的なスピードと運動量を武器に、90分間を通して右サイドを支配できる能力を備えています。
今回のフランス戦では、モロッコが決勝進出を果たせるかどうかを左右する最重要人物と言っても過言ではありません。
ハキミはモロッコ守備陣のリーダー的存在です。
右サイドバックでプレーしながらも、相手のエースを封じ込める対人守備力と、素早い攻守の切り替えでチームを支えています。
特に今大会のモロッコは組織的な守備を武器に勝ち上がってきましたが、その守備システムを機能させているのがハキミの存在です。
フランスの強力な攻撃陣を相手にしても、ハキミが高い集中力を維持できれば、モロッコは接戦へ持ち込める可能性が高まります。
サイバリ負傷でラヒミ先発が濃厚
モロッコにとって最大の懸念材料は、攻撃の中心選手の一人であるイスマエル・サイバリの負傷です。
サイバリはカナダ戦でハムストリングを痛めて途中交代しており、フランス戦での先発出場は不透明な状況となっています。
そのため、カナダ戦で途中出場からゴールを決めたソフィアン・ラヒミが1トップとして先発起用される可能性が高まっています。
ラヒミは得点感覚に優れており、モロッコが得意とするカウンター攻撃のフィニッシャー役として大きな期待が寄せられています。
ウナヒとブライム・ディアスが攻撃の鍵
攻撃陣ではトップ下のアゼディン・ウナヒが中心的な役割を担います。
カナダ戦では2ゴールを挙げる活躍を見せており、現在のモロッコで最も勢いのあるアタッカーの一人です。
また、右サイドのブライム・ディアスも要注意の存在です。
レアル・マドリードで培った高い技術力と決定力を持ち、少ないチャンスでもゴールにつなげる能力があります。
フランスがボールを支配する展開になれば、ウナヒとブライム・ディアスを起点とした速攻がモロッコ最大の武器となるでしょう。
ハキミとマズラウィが担う守備の生命線
モロッコの強みは、世界トップクラスのサイドバックを擁していることです。
右にはパリ・サンジェルマンのアクラフ・ハキミ、左にはマンチェスター・ユナイテッドのヌサイル・マズラウィが並ぶと予想されています。
特にハキミは、フランスのエースであるキリアン・エムバペとクラブで共闘しているだけに、その特徴を熟知しています。
モロッコがフランスの攻撃を封じるためには、両サイドバックが高い守備強度を維持しながら、カウンターの起点としても機能することが不可欠です。
守護神ブヌを中心とした堅守
ゴールマウスを守るのは、前回の2022年カタール大会でも大活躍したヤシン・ブヌです。
PK戦での強さやビッグセーブの多さは世界屈指であり、モロッコが延長戦やPK戦へ持ち込めるかどうかはブヌの出来にかかっていると言っても過言ではありません。
センターバックではイッサ・ディオプとシャディ・リアドのコンビが有力視されていますが、リアドのコンディション次第ではレッドワン・ハルハルの起用も考えられます。
モロッコのスタメン総評
モロッコはフランスに比べると選手層で見劣りするものの、組織力と守備力では世界トップクラスの水準にあります。
ハキミ、マズラウィ、ブヌを中心とした堅守でフランスの猛攻を耐え凌ぎ、ウナヒやブライム・ディアス、ラヒミによる鋭いカウンターで一撃を狙うのが基本戦略になるでしょう。
モロッコが大金星を起こすためには、若いエル・アイナウィやブアディが中盤でフランスの圧力に屈せずボールを運び、限られたチャンスを確実に得点へ結び付けられるかが最大のポイントとなりそうです。
フランス対モロッコの勝敗を左右するポイント

フランスとモロッコの準決勝は、個々の選手の能力だけでなく、戦術面や試合の流れが結果を大きく左右する一戦です。ここでは、勝敗を決定づける3つの重要なポイントを解説します。
エムバペvsハキミ|世界最高峰の「同僚・親友対決」
この試合最大の注目ポイントは、フランスのエースキリアン・エムバペと、モロッコの主将格であるアクラフ・ハキミのマッチアップです。
両選手はパリ・サンジェルマン(PSG)で長年ともにプレーした親友同士として知られており、お互いの特徴やプレースタイルを熟知しています。
エムバペは今大会でも圧倒的な得点力を見せており、一瞬の加速で試合を決められる世界最高峰のアタッカーです。一方のハキミもスピードと対人守備能力に優れ、世界屈指の右サイドバックとして高い評価を受けています。
もしハキミがエムバペとの1対1を制し続けることができれば、フランスの攻撃は大幅に制限されます。しかし、エムバペがハキミの背後のスペースを攻略し先制点を奪えば、フランスが一気に主導権を握る展開になるでしょう。
この「親友対決」の勝者が、そのまま試合の勝者になる可能性も十分あります。
サイバリ不在のモロッコ中盤がフランスの圧力に耐えられるか
モロッコにとって大きな不安材料となっているのが、MFイスマエル・サイバリの負傷離脱です。
サイバリは今大会の躍進を支えてきた重要な存在であり、攻守両面で大きな役割を担っていました。その穴を埋めると予想されるアユブ・ブアディやニール・エル・アイナウィには大きな期待とプレッシャーがかかります。
対するフランスの中盤には、
- オーレリアン・チュアメニ
- エドゥアルド・カマヴィンガ
- アドリアン・ラビオ
といった世界トップレベルの選手が並びます。
特にチュアメニとカマヴィンガはボール奪取能力とデュエルの強さに優れており、モロッコにとっては簡単にボールを運ばせてもらえない相手です。
モロッコが勝機を見出すためには、中盤の若手選手たちがフランスの激しいプレッシャーをかいくぐり、ウナヒやブライム・ディアスといった攻撃陣へ効果的な縦パスを供給できるかが重要になります。
ここでボールロストが続けば、モロッコは守備に追われ続ける苦しい展開を強いられるでしょう。
「先制点」の重みが試合の流れを決める
この試合は、どちらが先にスコアを動かすかによって展開が大きく変わる可能性があります。
フランスが先制した場合
フランスが先制すると、モロッコはリスクを冒して前へ出る必要があります。
すると、これまで機能していた守備ブロックにスペースが生まれます。フランスにはエムバペ、デンベレ、バルコラといった快速アタッカーがおり、空いたスペースを突くカウンターは世界トップレベルです。
そのため、フランス先制後は2点目、3点目と追加点を奪い、試合を決定づける展開も十分考えられます。
モロッコが先制、または0-0が続いた場合
一方で、モロッコにとって理想的なのは先制点を奪うか、スコアレスの時間を長く維持することです。
モロッコはリードした状態になると、自陣に強固な守備ブロックを形成し、相手にスペースを与えない戦い方を得意としています。
時間が経過するほどフランスには焦りが生じ、モロッコは精神的にも優位に立てます。
そして試合を延長戦やPK戦まで持ち込むことができれば、事前予想で約3割とされるモロッコの勝ち抜け確率はさらに現実味を帯びてきます。
フランス対モロッコの予想まとめ
【筆者の最終予想】
勝ち抜け確率
フランス:67%
モロッコ:33%
予想スコア
フランス 2-0 モロッコ
MVP予想
キリアン・エムバペ
キーマン
アクラフ・ハキミ
フランスの個の力か、モロッコの組織力か。準決勝への切符を懸けた90分
2026年北中米ワールドカップ準々決勝のフランス対モロッコは、実力、戦術、そしてドラマのすべてが詰まった注目カードです。
事前予想ではフランスが優勢とされていますが、モロッコも前回大会から着実に成長を遂げており、決して一方的な試合になるとは限りません。エムバペとハキミの親友対決、サイバリ不在の影響、そして先制点の行方など、多くの見どころが存在します。
筆者は最終的に「フランスが2-0で勝利し、準決勝へ進出する」と予想します。しかし、モロッコが持ち前の堅守で延長戦やPK戦に持ち込めば、大番狂わせが起こる可能性も十分にあるでしょう。
果たしてフランスが優勝候補の意地を見せるのか、それともモロッコがアフリカ勢2大会連続のワールドカップ準決勝進出という快挙を成し遂げるのか。世界中のサッカーファンが注目する一戦を最後まで見届けましょう。

